okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

Pizzeria terzo okei OPENして5年になりました

今日はひっそりと記念日でした。

1階Pizzeria terzo okeiというお店がひっそりと5年を迎えた。
明日からはもう6年目だ。
12年弱前に 2階にPizzeria Bar okei を出した。
自分は29歳だった。
4年後には3階に2店舗目を出した。

2012年4月くらいに隣ビル1階の物件が空く情報が入った。

20年ほど新橋1丁目で個人店が出せるような場所が空くことはなかったようだった。
路面店の経験がなかった自分は心のどきどきが止まらなくなった。

その時期に拡大してよかったどうか、わからなかったが、ある程度感覚で決めたと思う。

空中階から見下ろして人通りを見ながら過ごしてきた7年間。
自分なりに充実もしていたが、世に出ていく感覚が1階にはあった。

この決断が今の自分のベースになっているかもしれない。
人は増え、トラブルも増えたし、抱える悩みもドンドン孤独になっていった。
だいたい、拡大していけばいくほど自分しかわからないことが増えて、孤独になる感覚は
おそらく多くの経営者が掴んでいる真実だろう。
そこが外から見ている自分とのギャップになり苦しくなったりする。

でも、はっきり感じるのは2012年9月10日にPizzeria terzo okei を出して良かった。

あれから5年が経ち、多くの人が旅立ち、多くの人が働いてくれた。
仲間と食べる賄は、ほぼ1階で食べている。

幼年期家族が崩壊してしまう前にかすかに残っている家族団らんの証、それが1階の壁にある大きな絵。
父親が大学生くらいに書いた油絵。

僕の家族団らんはあの絵が全て。
そこで食べられるま構いは格別だ。
そして、そこでお食事を楽しんでくれるお客様たちを見ているとニヤニヤする。

だから親子で来てくれたり、仲間で来てくれたり、大事な時に来てくれたり。
そんな時にあの絵があると嬉しい。

あーずっとそうしていたい。

お店を出すって大変だと思う。
人によって考えもあるだろうけど大体大変だと思う。
色んな場所で色んな人のオープンに携わってきたし、見てきた。
みんなありがとうって気持ちしか言えない。
でもその裏には誰にもわからない苦労があったりする。

それでもみな自分のお店を持つ。
それだけ夢がある。

そこには自分の夢だけじゃなく、仲間や家族。
そして何よりもそこに来てくれるお客様に出会い、幸せをもらえるという
大きな夢が待っている。

7年目で1階のお店を出せたことは
自分の何かを変えた。

1階にお店を出してから来てくれたお客様に出会えたこと、
それまでのお客様が今も来てくれる幸せ。

これからの自分に力を与えてくれる今日。

okeiというお店で働いてくれている仲間に感謝します。