okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

僕はお店を出して良かった

おけい屋は23時45分までのお店。ビルも12時半には大体の扉が閉まり、スタッフ通用口しか通れなくなる。トイレも一つしか使えなくなる。

でも忙しくて片付けが全く終わらない時とかは、お客様がいれば、そのまま飲んでもらう時がある。

まさに今日がその感じで2時半の今もお話が尽きない、お客様がいて。ちょうどいいからブログを書いている。

こういう時、内容はよくわからないが、必ず熱い仕事の話。

どうやったら良くなるのか。今の編成について。そんな感じみたいだ。

サラリーマンという職業はずっと仕事だ。そう思う。

飲食店はサラリーマンが飲みながらこうして仕事の話をしなくなったらほとんど潰れるんじゃないか。

僕もサラリーマンの時、毎日飲みにつれていってもらい、朝になった。

だから、こうして熱い仕事の話をしている雰囲気が懐かしく、好きだ。

落ち着くというか、嬉しいというか。

話が弾む店。悪くない。

もちろん、スタッフにそんな無理は今はさせられない。

中田と始めた時は、毎日ラストオーダーなんて取らず、厨房で座って二人で話していた。まだ終わらないなんて言いながら。

それでも、その空間にいて至近距離で毎日話し合っていたことが、今につながっている。

所詮凡人が始めたお店。人より時間もかかるし、寝れない日々も上等だ。

だって、自分で始めたんだから。

飲食業、いや仕事なんて調子のいいこと言っちゃうものだ。

暇なら暇疲れ、忙しくなりたかったはずなのに

忙しくなれば疲れたっていう。

笑っちゃう。

疲れ切った自分の体を起こして、ステージに立つ営業前。

頭にジェルを付けて、エプロンをして。

よしって心で叫び、始まる。

思い思いにこの店に入ってくる人たちがいかに楽しんで帰れるか。

それは隣の見知らぬ人が楽しんでいたら余計いい。

見えないけどカウンターで皆が手をつないで飲んでいる感じを想像したりする。

僕のカウンターで皆が楽しむ。

OKEIの料理人を囲み、お菓子をもらいに並ぶ子供のように。

OKEIの料理人が楽しむ空間が出来たら幸せ。

あー少し忘れていた感覚がこうして言葉で整理されていく。

自分がやりたい店や会社、仲間。

今、こうして新しい業態をやったことで明確になりつつある。

一生懸命、精神誠意、注ぎたい。

 

僕はお店を出して良かった。