okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

カレラ

僕は広告代理店時代、ワインを赤と白しか知らなかった。
しかも一気でしか飲んだことはなく、美味しいものだなんて思ったことはなかった。

飲食業に転職してワインにはやられた。
とにかく、わからない。
ボトルに書いてあるのが品種なのか、場所なのか、ブランドなのか、名前なのか・・・
とにかく全く分らなかった。

ワインの本を買い、ソムリエに聞いて、勉強していたが全然頭に入らない。
しかもフランスどころか海外に行ったことのない僕。
イメージも乏しく、お手上げでだった。

でもそんな時、カリフォルニアワイン 「カレラ」に出会った。
そのオーナー ジャンセンだったか?がロマネコンティに憧れ、
フランスのシャトーなどで勉強をして、何とか自分のふるさとであるアメリカで作りたい!と思い、何年もの末誕生したワインとのことだった。

僕は大変興味を持ち、このワインについて書かれた本を買った。
僕にとっては、ワインを年号や作り手、品種から丸暗記しながら試飲して
覚えることより、作られていく物語を知り、興味を自分に与えていくことが
近道であった。

カレラはピノノワールという品種で作られている。
それはフランスのブルゴーニュで使用される品種で・・・
という具合にとにかく数珠繋ぎで覚えられるようになった。

物事には人によって学び方、覚え方、感じ方・・・
十人十色である。

でも自分の・・・というまでには今までのやり方を試して見なければならない。
それを知らずしてオリジナリティを発揮することは出来ないのだ。

だから僕は自分の経験したことの中でしか発想できない。
その発想の中でいかによいお店にしていくとか
良い男になるとか・・・

カレラからそんなことを考えさせられるようになった。

自分自身はどこに向かうのか?
それはカレラに戻ればわかる気がするんだ。

だってカレラは今の僕にしてくれた仲間だから。