今日、このお店をオープンする前の僕が来た。
どのピッツァ窯にするか、お金がない!、どうやったら買えるか・・・そんな不安でパソコンでお金を換算したり、値切りに行ったり・・・。
そんな僕がカウンターに座っていた。
僕は彼女と来ていた。
不安と期待と、沢山の夢を持った目をしていた。
そう、僕とは僕ではなく、これからピッツェリアをオープンするという28歳の男子である。
僕がピッツァ窯を購入した会社から紹介されて来た彼。
空調やお店の規模やこれからのこと、話せることは話したし、彼も聞きたいことは聞いていったと思う。
自分は人よりも全く優れていないし、人に頼ってばかりの愚かな人間。
でもそんな自分を頼ってきてくれた見ず知らずの「僕」のような彼。
すごい熱意も感じたし、目が違った。
だから僕も真剣に話をしたつもり。
初めて会ってもそういう温度は伝わるもの。
でもその温度も僕がしっかりしていなければわからないのかも知れない。
感じられる自分でいたい。
こうして頼ってくれる方がいると、自分がこの世で必要とされていることを再認識する。
それが自分を強くしてくれそう。
そういう人のためだけにでも、僕が経験していることが役に立つなら、そのために生きたいと思う。
だって頼られないより、頼られて生きて行きたいから。