今日、昨日と来てくれた同い年のプロデューサー。
年も近く価値観も近いのか僕は彼と話していると昔からの仲間のように感じている。
彼はどうかわからないが。。。
彼の手帳をふと見た。
分厚く彼の全てが凝縮される手帳。
思えば僕も営業の時そんな手帳だった。
全ての情報がそこにあった。
飲み屋、遊び場からクライアント、制作会社、キャスティング・・・とにかく
何の情報も手帳がすべてだった。
そしてそんな手帳を持つ自分が好きだった。
どんどん自分の手の形になっていく手帳が愛おしかった。
自分で仕事をしている感覚を覚えたのが手帳をそう感じてからだろう。
それまでは予定を埋めることが楽しかっただけだった。
それがいつしか自分のバイブルになっていた。
そういう目線で見た彼の手帳はまさにそれだった、それ以上だった。
僕がサラリーマンをやめてもう4年くらい。
その間あまり見る機会がなかったが、ああしてみると彼を誇らしく思った。
自分と同じ年の彼がああして立派なバイブルを持ち、沢山の方と仕事をして
悩み苦しみ、つらく悲しいことが沢山あるのに、
文句言いながらカウンターで一杯やってくれている姿を見ることが。
僕ができなかったことややってきたことややりたかったこと。
そんなことを彼が今やってくれているような気がした。
僕は広告代理店をやめたかったわけじゃない
自分の店が持ちたかったからその方法として辞めただけ。
だから今と過去を比べてどちらが・・・とよく聞かれ、そのたびに
「今が幸せ」と答えるが、ちょっと感じ取られ方が違うかも。
今が幸せなだけで過去より幸せか、過去が不幸せだったかなんて分かんないし
興味がない。
たぶん今も過去も幸せだったんだと思う、今が幸せだから。
そんなことをあの手帳を見て思った。
いつまでも彼と馬鹿話ができるといいと思う
もう常連さんというよりは仲間と思っている
僕は勝手にそう思っている。