okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

メインストリート

オケイに新しいアイテム、ビールグラスが来た。
今までと同じものなのだが、ロゴ入り。
フェイスブックに思わず書いたのだが、これが僕にとっては思い出深いものとなった。

ビール会社との深い関わり合いでのロゴになった。
オケイではずっとキリンさんとのおつきあいを続けている
多くのプレゼンテーションを重ねてくれて、okeiとのパートナーシップを
大切にしてくれる会社。

3店舗目を出すに当たり、ロゴを入れたお皿やグラスを考えた。
お皿は3店舗目だけとりあえずいれ、順次他の店舗も増やしていくつもりだ。

ワイングラスにも入れたかったのだが、予算の関係で流れている。

そんな中、思いついたビールグラス。
でも、キリンがOKしてくれるかどうかはわからなかった。

でも彼らの男気で実現した。

初めて酒屋さんとの契約をしたときに、こう言われた。
「もし、片寄さんがうまくいかないと僕らは借金取りになりますから。気を付けてください」

それから初めて試飲会に行っても、誰も相手にしてくれなかった。
名刺も作り立てで、まだお店もない。
ワインの知識もまばらだった僕は、本当に一人だった。
飲食上がりでもない自分には力が全くなかった。
愕然として試飲会場を後にしたのを覚えている

その後、お店も安定してから試飲会に行くとみんなが僕に寄ってきた。
現金な世の中。
でも、それが現実である。
その時に思った。
「自分のお店の社員や、独立した人にはこんな思いはさせたくない。風を通そうと」
自分の力でゆくゆくそうなるであろう社員たちが
何も考えなくても、そんな環境になるように仕向けたいとおもった。

今なお続けている

でも、ビール会社は違った。
キリンは最初から応援してくれた

本当に嬉しかった
それから何度となく、トラブルもあったし、戦いもあったが、一緒にいてくれた。

そして、僕のロゴを入れたいという気持ちを理解してくれて、
7年という実績で手伝ってくれた

自分の過去をひも解くと恥ずかしいことばかり。
でも、それがあったからこのビールグラスがある。

ロゴにはこやちゃんの心意気もあり。
美しく見える

僕には多くの感動が宿る。
幸せな空間は、多くはやってこない
でも、1度でもやってきた空間は忘れない思い出になる
誰も犯せない神聖な場所となる

このグラスを作ってくれたこの気持ちはまさにそんな感じだ。
僕が喫煙者なら最高の1服の時だろう。

社員の前で泣かずにこの話をできた自分も強くなったのかな
詰まらせた言葉はあったが。

一つ一つに感動できる自分のスタイル
それは数々の場所に仲間の顔があるから

思いがあるから

僕の過去は、未来へと確実に続く誰も邪魔しないメインストリート