okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

Tシャツ

お店をオープンする数ヶ月前。
店で着るシャツはどんな感じがいいかなーと絵を描いたりしてウキウキしていた。
まだ場所も決まっていないのに・・・・。

形から入る奴でした・・・。

そして場所が決まり、色んなものを買って、物件取得費、家賃、給与などなど出費が重なり、お金がなくなっていた。

「あっ」

そうシャツを作るお金なんてなくなっていた。

残念だったけど、そんなこと気にしてられない感じだった。
ユニクロとかのTシャツでやろうと当日近くまで思っていた。

そしてオープンが迫る日。

宅急便が届いた、山口県から。。。

見に覚えもなく恐る恐る開けると50枚ものokeiTシャツが並んでいた。
送り主も書いていなかった。
でも僕には誰からの贈り物か、すぐに分った。

小柳和男。。。

代理店時代から色んなサプライズパーティをしてきた僕は、何かって言うと彼にデザインを頼み、無理を言ってきた。

このお店をやるに当ってもメニュー〜ロゴ、葉書や何だかんだで全て彼がやったのだ。

彼がいなければこのお店はないだろう、言い切ってもいいだろう。

置く主の分らないプレゼントは一年間ずっとokeiを支えてくれた。
まだ僕らはそれをまとい、毎日営業に精を出している。

自分のいないときに、自分といないときに、自分のことを考えてくれること。
ものすごい特別なことに気づかなければならない。
無償どころか赤字のその気持ちを。

今までそんな特別なことを沢山してもらってきた。
彼もそうだし、沢山の人にしてもらってきた。

だから僕もそうなれた。
本当に感謝している。