イタリアンに必ずあるメニュー、ぺペロンチーニ。
昨日賄で食べた。
美味しかった。
賄いは通常シェフではなく、勉強のため、田上君が作る。
色んな物を作って、僕らに色々言われて、毎日が終わる。
昨日はたまたま夜遅くにお客様が来てくれていたので、一緒にシェフが作った。
久々に彼の料理を食べた。
何か感激してしまった。
久々に食べた彼の料理は本当に美味しかった。
ぺペロンチーニなのにサッパリとして。
少し煮汁を残し、作っているぺペロンチーニ。
食べ終わった後、彼にその理由を聞いてみた。
オープン当初と少し違うような気がしたから。
彼は・・・
「見ているとお客様の食べ方が少し遅い。お酒を良く飲まれる方が多いから。
だからゆっくり食べてちょうどいいようにスープを少し残しているんです・・・。」
と。。。
だから僕が食べると食べ終わってもスープが少し残っていたのだ。
常日頃思っていることだが、彼の料理は毎日とは言わないが美味しくなっている。
ピッツァもそうだし、前菜もパスタも。
というよりはやっと慣れてきて本当の自分の力が出せているのかもしれない。
今までは色んな無理が生じていたのかもしれないけど。
彼の話を聞いて、彼とオープン前話していたことを思い出した。
僕らは恵比寿でジンギスカンを食べながら、自分たちのお店はお客様が食べたいものを食べたいように出したい、そして大げさに言えば同じ料理でもお客さんの状態を見て味を変えたい・・・と。
常連さんの要望には応え、メニューにない料理を作る。
年配の方には薄味に。
色んな配慮をしてきたつもりだが、彼自身にもそれが植え付けられていることに感銘した。
彼にはもともと備わっていたのかもしれない。
でもそれを全て発揮できる環境を与えてもらっていなかった、新橋に来るまでは。
今はスペースや使える食材は限られているが、お客様からの反応や要望をダイレクトに感じて、そのまま具現化できる状況にはある。
そこであのぺペロンチーニが出来たのだろう。
昨日食べた味は忘れない。
okeiでは当たり前の味だった。
気持ちというのは味になる。