僕はこのお店を開いた。
そして2年7か月が経った。
ふと我に返るとこの事実はすごく大きなこと。
一人のサラリーマンだった自分が
お店を開き継続している。
苦しいことなんて・・・・なかったかもしれない。
そう思えてきた。
それは実際ないわけでもなく、日々が背水の陣ではある。
ただ、このお店があるという事実があることだけで
それらは無となっていってしまうのだ。
自分にとってこれほど大きなものはない。
何よりも大切で自分自身で、かけがえのない
唯一のもの。
それがこのお店。
同時にこのお店を一緒に立ちあげてくれた中田君。
彼も僕にとって唯一の存在。
苦しくてもつらくてもこうしてここで美味しいお料理を
作っている彼。
自分にとってこれほどまでに大切な人間がこの世にいただろうか。
そして自分をこれほどさらけ出せた男がいただろうか。
彼は僕のすべてを知っただろう。
優れているところ 劣っているところ。。。
それでもこうしてここで毎日一緒にいてくれる同志。
僕がここまで来れたのは彼のおかげだ。、
僕らは30を少し超えたところ。
でもすぐに40になってしまう。
それまでどうなっているか・・・。
彼とここで笑っていられたらそれ以上の何も望まない