okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

本日16周年となりました

本日でokeiはOPENして16年を迎えるとが出来ました。

何もできない自分が1日1日積み重ねてこれたのは、どんな時も温かく足しげく、okeiというお店を忘れずにいてくれたお客様、そして支えてくれて来たスタッフがいてくれたからです。

例年、1年ごとに周年パーティというカタチで400人以上の方々がいらっしゃるイベントをやっていたことが自分の楽しみであり、夢の一つだった。

この2年はその楽しみは失われているのですが、やはりグッと気持ちが高まる時期。

先日、浦和レッズの槙野選手が退団の際、今の若い選手は満員のスタジアムを知らず、大声援を体感していないことを危惧していた。

全く同じようなことを考えていた1年。

16年の中では幾多の震災や天災など未曾有の状況もありましたが、このコロナにおいてどうしても多くの人数を集めることが難しい。

新橋のみで5店舗まで増えていたokei。それがほかのエリアまで広がり、スタッフも会ったことのないスタッフがいたり、どうしても互いの努力失くしては変わりあえることはできなくなります。もし、周年パーティがそこにあれば、まとまる必要もあったり、お客様が大挙して笑顔で訪れてくれる風景を見て経験することでokeiというものを伝えられるので、何とももどかしいキモチと、経営の難しさを考えます。

ただ、その中でも、現スタッフが今まで働いてきたスタッフの名入れシャツが完成し、パーカーと共に配られ、本日全員が着用するということで、何か新しい一体感を生むのではないかと思う。

コロナ禍で「チャレンジ」という名のもとに、アイディアをカタチにしようと奮闘しているわけですが、まだまだ先は見えないものもあります。

ただ、そもそも広告代理店を辞め、飲食業にシフトする段階でも全くわからないことばかりでした。ピッツェリアを始めるということも、今思えば「無謀」だったかもしれません。自分が得意なことや出来ること、そこから事業をスタートさせたことがないような気がします。アイディア重視でその光に向かい、自分がまい進し、志が近い仲間がそれを後押ししてくれたり、支えてくれて今があります。

凡人である自分はそうやって経営者というよりは自分に対して事業提案をして、自分が自分にハンコを押して先に進めてきたような感じかもしれません。

色んな無理が生じ、多くの負担をかけたスタッフもいる、申し訳ないキモチばかり。

okeiはスタッフが仲良いって言ってくれる方々も多いです。13年、10年、5年以上のスタッフが多いですし、否定はしません。

ただ、ネガティブな状況で退社させてしまった方もいることは事実で、心残りではあります。いつかまた連絡を取り合えることが出来たらいいなっていつも思っています。

どうやったらもっともっと給与を支払えるのか、休みを作れるのか。スタッフが増えれば増えるほどにそういった悩みが尽きずに過ごす16年。

自分なりには少しずつ良くなる待遇もあるのですが、井の中の蛙

他を見れば、恥ずかしい限りの会社かもしれません。

もっともっとokeiで働いてよかった、願わくは片寄という人と出会えて人生が豊かになったと感じてもらえるのが夢です。

「今後の夢はなんですか」

コロナ関係なく、沢山聞かれます。

本当に偽善者のようですが、自分の周りが楽しそうにしているのが好きなんです。

結婚式がとても幸せだったり、楽しかったりする。でもそこにはすごい準備があって、バックヤードでは時間に追われて走り回っている。

必ず幸せな空間には努力してくれていたり、辛い思いをしている人がいるのだ。

だから飲食店だけじゃなく、事業をしていく中で働ていた幸せだと思ってもらえるためには、okeiで飲んで楽しいってお客様に思った貰えるためには、どっかで誰かが辛かったり、眠かったり、力を注ぐ必要がある。

その部分に自分なりの美学がある。

そこにいたいし、そうなりたい。okeiのスタッフにもその気持ちが少しずつ伝わっていけばいいなって思う。

それには少しでも言葉にしていく、話していく必要がある。それがなかなかできなてなかったコロナ禍。そんな言い訳せずに、今の自分を否定しつつ、先の自分に期待して生きていきたいって思っています。

改めて16年間、僕を支えてくれてありがとうございます。

あ、来年17周年パーティはやりましょうね。

あ、なんか書きながら泣き始めちゃった。