okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

幸せ指数

最近、お店で寝てしまうことが多い。
すぐそばに家があるのにどうしてもここで寝てしまう・・・。

寒くて起きて思う。

「オープンしたときは毎日こうだったな」って。

知っている方も多いと思うが、僕はお店を出した時、家がなかった。

家がない人にはお店を貸してくれないので、不動産管理会社には
深夜営業はしていなくて、終電で横浜の実家に帰っていることになっていた。
でも、そんなわけはなく、お店が終わって、コートを着て、
フローリングの床に倒れて寝る生活だった。

思えば、修業時代もネット難民時代や住み込み時代など
あまり家がなかった。

今の自分は本当に恵まれていると改めて思う。
同時に、どうやっても生きてはいけるんだという自信もついた気がする。

家がなくても何とかなってきた。

そして家があればもっと豊かな心が持てることもわかった。
お風呂にいつでも入れること。
ふとんがあること。

一人の時間もあること。


そうやって整理してみると
サラリーマン時代を無駄に過ごしてしまったなとつくづく思う。
沢山の先輩や後輩、同期に恵まれていた。
でも、こういう一つ一つへの感謝をできなかった。

ありがとうって言えなかった自分がいた。

今は違う。

乗っているチャリんコをくれた谷本君のことだって毎日どうしているかなって思う。

少しでも自分が動けば誰かに支えられていることが
容易にわかる。

それがここのところのお店での睡眠時間で感じたこと。

幸せ指数は、誰しも考え方が違うと思うが、
同じ尺度で測れるとしたら、朝起きて寝るまでに、どれだけ
自分の周りの方々のことを思える場面やモノや言動があるかではないか。