okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

フランスからの帰国

明日、okeiにとって大切なお客様の一人が来てくれる。
オープン後、まだ一般のお客様が少ない頃、来てくれた女性。

彼女は何回か来てくれた後、語学留学のためフランスに渡った。

最後の日の前、okeiに来てくれて手紙や色んなものをくれた。
僕も送別の品をお渡しした。

それ以降、フランスから手紙やメールを本当に沢山くれた。
もちろん、okeiにはその葉書やメールが残されている。

僕はお店を出して一般のお客様からこんな手厚い心遣いをしていただけるなんて
想像もしていなかった。

だから本当に感激し、最後にもらったポストイットに残されたメッセージも残している。
あの人が戻ってきたら、良い店になっていたい。
と。

そして明日戻ってくる。

彼女にはこのお店がどう映るだろうか?
何が変ったように見えるだろうか?

懐かしくてウキウキする反面、恐怖でもある。

一年かけて変貌を続けているokeiが彼女にどう見えるのか?
僕らは明日何が出来るか。

それが彼女への御礼だと思う。
異国に行ってまでもこのお店のことを思ってくれる彼女への。
そして異国から明日の予約をしてくれる彼女の気持ちへの。

人の気持ちは変る。
それは分っている。
僕の気持ちだって変る。

でも少なくてもこのお店がある限り、来てくれるお客様はどこかにいるだろう。
そして彼女のようにお店にいないどこかの時間に考えてくれる人もいるかもしれない。

その人達が来てくれた時に、その気持ちに裏切らないようにこのお店で毎日楽しく働いていたい。

人の気持ち。
変る気持ちと変らない気持ち。
その狭間で僕はこれからも生きていくだろう。