okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

テルラ

pizzeria-okei2007-10-25

今日、お店のTシャツを間違えて持ってきてしまった。
長野で修業時代のシャツ。
ユニクロシャツにお店の名前 テルラと肩にさりげなく入ったシンプルなシャツ。

着心地が違った。
あの頃はもっと小さく感じた。
もっと体がぽちゃぽちゃしていておなか周りとかが出ていた。

今は、筋トレのせいか胸が出ているくらいであとはゆったり着れる。

もう丸二年前の自分。
ピッツァの生地と戦っていた。

なんだかうまくいかなくて配合や塩分などを調整したり。
でも美味しいって言葉が嬉しくてしょうがなく、一生辞めたくないと心に誓った自分。

窯もこの店の倍以上あるもので一度に三枚までは焼いていた。
それがどんどん美味しく焼けるようになっていった。

自分が成長していくのが一枚ごとに分かっていく。
そんな経験は今までなく、充実感あふれる3ヶ月くらいだった。

毎日、住み込みでの生活
正直、めんどくさかったり、一家族の中に一人で住む感じが
つらく感じたこともあった。

でもほかの家族のあり方や愛し方、愛され方。
それも感じることができた。

そのお店も今はなくなってしまった。
悲しいけど現実。

今日たまたま間違えてきたあの頃のシャツ。
たまには着て昔を思い出そうと思う。

そしてこのお店のシャツをいつか数年後、
こうして思い出すスタッフがどこかに居て
彼らが独立していたり、前に向かって頑張っていることを願い、
それのために今を僕が生きることを誓う。

そんな一日だった