okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

震災

今日はあえて、震災の話を皆の前ではしなかった。

とてもつらいものだから特に語りたくなかった

ふつーに過ぎた。

あれがあったから得られたものがあるなんてことは全く思えない。

無くて良い経験。

多くの友人と連絡が取れなかった

どうしたか心配で死にそうだった

次の日からの自分の暮らしが見えなかった

お客さんの顔が浮かぶたびに、無事かどうか心配だった

200件以上のキャンセル

もちろん。キャンセルの電話など来ない

全部キャンセル。

町は暗く、閉ざされていた。
街の灯りは消え、人はうつむき、地震で常に揺れている感覚。

グラスは200近く割れてしまった、スタッフにけがが無かったのはよかった。
週が明けて月曜日にしたことは、銀行へ行く事だった。

とにかく、皆の退職金を払えるかどうか、いくらあるかどうかを
確認したかった。
もう、潰れると思っていた。
誰も来ないし、やりすごせることじゃないと。

自分の知り合いや昔から知っている人も行方が変わらなくなり、
祖父母とも連絡が取れなかった。

今思うと、それから2年間、もっとお金を貯めなければいけなかった。

何かがあったとき、誰かのために対応できる会社であり、人でいたい。

震災で僕の人生は変わった

それを少し忘れていた

もっと強くならなきゃいけない

強く強く。

絶対的なものを。。。

僕は全てのお客様と社員とその家族。
その一番上で全部を守りたい。
そのためにオケイがあると思ってる。
それを常日頃支えているスタッフには、それくらいの恩恵が無ければ済まないだろう

愛情は無限。
僕は友人と家族、スタッフを愛している
そしてそれをまとめられる人でなければならない
多くの営みが必要だがトライしたい

この日が何かにはならない
でも、新しい何かは常に誕生しているのが世の中。
その一つとしては存在している。

かみしめて生きる自分は
一歩前に進もう