okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

9周年と誕生日を終えて

今年はパーティをやらなかった9周年。
取り立てて、39歳になることに対して何の思いもなかった誕生日。

ふたを開けてみれば、考え深い日々となった。

9周年お祝いには多くの方が顔を見せてくれたのと(まだおめでとうと言ってくれる人もいるかもしれない)
連絡をもらった。

本当にうれしかった。

今までも十分に感激していたが、何のイベントもしていないただの営業というものに対して、
ここまでのことをしてくれることへの感謝と恐縮で複雑だった。

旧スタッフと仲間たちからのプレゼントが象徴的だった。
それだけではないが、このプレゼントがすべての頂き物まとめであると思う。

7000枚近くの写真。今まで9年間で撮影されたokei関係の仲間たちの写真たち。
家族や先輩やスタッフ、同級生。とにかく多くの方が参加してくれている。

この写真で作られた1枚の写真。今のスタッフの集合写真(2014.12.9撮影)

その写真が大きなポスターとなり、よく見ると7000枚の写真で作られていた。

当日営業中だったため、泣くのを我慢したが、感動だった。

そして何よりも感動的なのが、1枚として選ばれた写真が今のスタッフの集合写真であること。

よく考えた。
まず、このプレゼントを企画する際に案はいくつもあったはず。
そして、この案になった時に、何を題材にするか。

写真は集めだして、何の写真にするかは後で考えたはず。

普通に考えるとロゴになったんじゃないか。
okeiというね。

それ以外にも案はあったはず。
無数の案から選ばれたのが、今のスタッフの写真。
今までのスタッフと仲間たちの写真で作られた今のスタッフの写真。

okeiという歴史を受け止め、自分たちの写真で今のスタッフを作る。
共に汗を流さずとも、このokeiというカテゴリーに所属していた人が、
今そこを守ってくれている人を応援し、ありがとうと言う。

今いるスタッフに今までの先輩に対して敬いを求めることはたやすいかもしれない。
でも旧スタッフに対しては難しい。
もう退社しているから。

もう僕の範疇にはいないはずだから。
でもこうして集まって、考えて、僕が喜ぶこと。自分たちが伝えたいことを体で表現してくれる。

こんなに幸せなことはない。

他に頂いたプレゼントにも必ず気持ちがあった。
お手紙が添えてあるもの、とにかく早く声をかけに来てくれた人。
いろんな人がいる。
共通するのはokeiを覚えてくれていること。
それがすべて。

誕生日は何もお店には関係ないのに
一般のお客様も巻き込んでお祝いをしてくれた。
幸せ者だと思う。

何より、母親が来てお祝いをくれた
今までは何にも思わなかったが今年は違った。
泣きそうになった 嬉しくて。
色々とつらいことも彼女もある。
その中で僕のために来てくれたことがうれしかった。

大切にしなければならない
そう思った。