okeiのコトバ~okeiオーナー片寄雄啓の話~

神奈川大学を卒業し、広告代理店で6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。2年弱の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。(現在、Pizzeria Terzo okei,Viva okei,酒場961,OKEI BREWERY,Atelier de terrine maison okei,filoの6店舗)飲食の事、カズやサザンのこと、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います

ピアノ

お店でたまにピアノの曲をかけることがある。
ベンフォールズ、トムウェイツ、ビリージョエル・・・。

あの音色はどこから来るのか・・・。
ロックと絡んでもあの存在感のある透き通った音。
これだけ発達した世の中でも今なお愛されるピアノ。
自分には縁のない楽器の世界だが、
興味をそそる。

そんな僕も幼年期ピアノ教室に通わされた記憶がある。
しかも発表会を高島屋横浜店のホールでやらされた・・・。

嫌で嫌でしょうがなかったけどやらされたから全然良いイメージがなかった。

でも最近は美しいものとして見る様になった。

近所の子供にピアノを教えている方の話を聞いてそう思った。
本当に気持ち程度の月謝で子供2人を土曜日に見ている。

20代後半の彼女にとって休日の過ごし方はその週の仕事の楽しみでもあるはず。
その時間を毎週割いて彼女は教えている。
話せば話すほど楽しくそして美しく子どもたちのことを話すことが出来る。

それはピアノというものをその子供たちが本当に楽しそうに弾くんだという。
自分が好きだったことを小さな子供に教えてあげることが
本当に嬉しいのだという。

自分の時間を失っている彼女がすごく幸せそうなのを見て
自分と重なった。

お店を出して色んなことができなくなり、ストレスになるとか疲れるとか
周りには心配されるが、毎日が充実して過ごせている。

大好きな空間で過ごせている時間を大切にしている。

ピアノをはじく音のような澄んでいて楽しく、人をひきつけるお店でありたい。

彼女からそれを教わった。
感謝したい。

そして教わっている子供たちにありがとうといいたい。
楽しくピアノを弾いてくれてありがとう。

僕はそのお陰で自分を見直す機会をもらえたんだから。